超音波探傷 UT レベル2 / 4択ある試験体を探触子 5Z20N を用いて超音波探傷したら林状エコーが多く現れ、探傷ができなかった。林状エコーを減らすためには、次のどの探触子を用いて探傷すればよいか。
非破壊検査(NDT)レベル2 UT過去問の解説。カテゴリ:林状エコー対策と探触子の選定
問題
ある試験体を探触子 5Z20N を用いて超音波探傷したら林状エコーが多く現れ、探傷ができなかった。林状エコーを減らすためには、次のどの探触子を用いて探傷すればよいか。
- 1. 10C10N
- 2. 5Q20N
- 3. 2Z20N
- 4. 5Z10N
正解
3番
2Z20N(試験周波数を 5MHz から 2MHz へ下げ、波長を長くして結晶粒での散乱反射を減らす)
解説
① 林状エコーの正体
- 試験体の中の結晶粒で、超音波が散乱反射する
- 散乱した超音波が探傷面へ戻り、ノイズとして表示される
- 波長が結晶粒の大きさに近いほど、散乱は激しくなる
② 対策は周波数を下げる
- 波長λ = 音速C ÷ 周波数f
- 周波数を下げる → 波長が長くなる → 散乱しにくい
- 5MHz→2MHz で鋼中縦波の波長は約1.2mm→約3.0mm
③ 他の選択肢と、もう一つの対策
- 1番 10C10N:10MHz で周波数が上がる → 逆効果
- 2番 5Q20N・4番 5Z10N:どちらも 5MHz のままで下がらない
- 別解:波数の少ない広帯域探触子(記号の先頭が B)も有効
まとめ
林状エコー=結晶粒での散乱反射がノイズになったもの 対策は①周波数を下げて波長を長くする ②広帯域探触子
関連規格:JIS Z 2350(超音波探触子の性能測定方法:探触子の表示方法。UT2テキスト P37 表3.4)/JIS Z 2344(超音波探傷試験方法 通則)/JIS Z 2300(非破壊試験用語:散乱・林状エコー)
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